教えてくれたのは、あなたでした
「嫌いになんかなってない!」
浩多と声を合わせてそう言った。
「優子ちゃんは優子ちゃんだもん、何があっても嫌いになんてならない。
友達ごっこなんかじゃないから、離れたりなんてしないから!」
そこまで言い終えると、優子ちゃんは泣き出した。
「話してくれて、ありがとう。
これからは、隠し事は無しね。
お互い支え合っていこう。」
ねっ、浩多。と浩多に問いかけた。
「おう」と返ってきた。
そう返ってきたから、浩多がその時どんな顔をしていたかなんて私は知りもしなかった。