とろける恋のヴィブラート
※ ※ ※
「ほら、着いたぞ」
車で会社に向かう途中、奏の頭の中は柴野の言葉がぐるぐると回っていた。御堂も奏を気遣ってか、自分から話しかけようとはしてこなかった。
そして、会社のエントランスの前に着いた頃には多少道も混んでいたため、すでに日が暮れてしまっていた。
「悪い、かえって車の方が時間かかったな」
「そんな事ないです。私、ちょっと考え事しちゃってて……電車もまともに乗れたかどうか……御堂さんも、次の仕事に向けて忙しいのに……ありがとうございました」
御堂の仕事は次から次へと湧いて出てくる。まだ日本では知名度が低いとは言え、それだけ人気の演奏家ということだ。
「ほら、着いたぞ」
車で会社に向かう途中、奏の頭の中は柴野の言葉がぐるぐると回っていた。御堂も奏を気遣ってか、自分から話しかけようとはしてこなかった。
そして、会社のエントランスの前に着いた頃には多少道も混んでいたため、すでに日が暮れてしまっていた。
「悪い、かえって車の方が時間かかったな」
「そんな事ないです。私、ちょっと考え事しちゃってて……電車もまともに乗れたかどうか……御堂さんも、次の仕事に向けて忙しいのに……ありがとうございました」
御堂の仕事は次から次へと湧いて出てくる。まだ日本では知名度が低いとは言え、それだけ人気の演奏家ということだ。