とろける恋のヴィブラート
「一回だけ、スタジオであなたと御堂さんが練習してるところを見させていただいたのよ、その時のあなたが御堂さんを見る目がなんていうか……恋してる女の目だったから」
「ち、違いますよ! そんなんじゃないです」
「でも、好きなんでしょ?」
「そ……れは」
奏が思わず押し黙ると、杏子がクスリと笑った。
「ふぅん、片想い……か。男ってほんと鈍感な生き物よ? ちゃんと言葉にしないとわかってもらえないんだから」
奏は、にっこり笑う嫌味のない杏子の笑顔に釣られて頬を綻ばせた。
(そうだよね、ちゃんと言葉にしないと……ね)
「ち、違いますよ! そんなんじゃないです」
「でも、好きなんでしょ?」
「そ……れは」
奏が思わず押し黙ると、杏子がクスリと笑った。
「ふぅん、片想い……か。男ってほんと鈍感な生き物よ? ちゃんと言葉にしないとわかってもらえないんだから」
奏は、にっこり笑う嫌味のない杏子の笑顔に釣られて頬を綻ばせた。
(そうだよね、ちゃんと言葉にしないと……ね)