とろける恋のヴィブラート
LESSON2 御堂カイリという男
「あ、お忙しいところすみません。私、ベルンフリート音楽事務所マネージメント部の青山と申しますが……」
昨夜、あまり熟睡できなかったためか、それとも春の陽気のせいか、今朝からなんとなく頭が働かない。それでも、奏は脳内を仕事モードに切り替えて、社長交流会の行われるマリングランドホテルに電話をかけた。
今日中にホテルのパーティ担当者と連絡を取って、ピアノ調律のためのアポを取っておくように。と言い残して、柴野は先程外出してしまった。
「はい……えぇ、それでそちらのご都合のいい時にお伺いしよかと……えっ? 今日ですか?」
昨夜、あまり熟睡できなかったためか、それとも春の陽気のせいか、今朝からなんとなく頭が働かない。それでも、奏は脳内を仕事モードに切り替えて、社長交流会の行われるマリングランドホテルに電話をかけた。
今日中にホテルのパーティ担当者と連絡を取って、ピアノ調律のためのアポを取っておくように。と言い残して、柴野は先程外出してしまった。
「はい……えぇ、それでそちらのご都合のいい時にお伺いしよかと……えっ? 今日ですか?」