俺の幼馴染みがどうやら俗に言う××らしい。
「だけど……っ、俺の側から居なくなるな」
声の芯がはっきりしていて、俺は引き寄せられそうになる。
その幼馴染みの意志に。
「居なくならないで、側に居ろ」
お願いだから、と。
幼馴染みの顔をチラリと伺うと、今にも泣きそうな顔をしていた。
………じゃねえの。
すがる幼馴染み。
抱き締められている俺。
明らかに絵にならねえし、男同士だし、滑稽だ。
「っバッカじゃねえの!」
はーちゃんは目を丸くする。
呑み込めない、というように。