瞳の中の碧い海
序章―天使は札幌を迂回する―


君が生まれてきたとき


天使が生まれてきたと思ったんだ。


でもよく見ると


翼がないじゃないか。


だから君の名前は



「 翼 」と名付けた。



パパが



翼を付けてあげようと



思ったんだよ。




天使は札幌を迂回する。




ここにはもう誰もいない。





愛されていると信じていたのに。


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