瞳の中の碧い海



棗の家のキッチンは
調理器具等ひととおり
揃っているのに


一度も使われた形跡が無い。


彼女がいないというのは
本当かもしれないな。


簡単なパスタと
家から持ってきた
ポテトサラダやシチューで


一緒にご飯を食べた。


お金持ちの家の人だし
お口に合うか心配だったけど


棗は文句ひとつ言わず
沢山食べてくれた。


一緒に食事をしながら
今まで訊いてみたかった事を
訊いてみることにした。



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