瞳の中の碧い海


風が部屋の窓を
ガタガタと揺らし始めた。



「あれぇ?天気悪く
 なってきたのかなぁ」



何の気なしにそう言うと
棗は酷く嫌そうな顔をした。




窓を揺らす風は強さを増し
やがてバタバタと窓を打つ
雨を伴っていった。



「えー…雨?
 いいお天気だったのに…」



カーテンを少しめくって
外の様子を確認しようとした



その時だった。






ピカッ






窓の外から
白い閃光が差し込む。



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