瞳の中の碧い海


あおいと暮らし始めて
初めて迎えた冬の終わり


具合が悪いというので
病院に連れて行くと


それは病気じゃなかった。




――― 妊娠2ヶ月目 ―――




そう言われて
目の前が真っ暗になった。


避妊はきちんと
していたつもりだった。



「オレのいない隙に
   誰と会ったんだ!」



棗はあおいを
責めてしまう。



「誰とも会ってない
  …ウソついてない…」



あおいは
そう言って泣いた。



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