瞳の中の碧い海



やっぱりそうきたかと思った。



「元々翼とここまで
 深く付き合うつもりは
     なかったんだ」


「そう…」


「あいつのところに
  戻った方がいい」


「健ちゃんのところ?」


「そう。あいつももう
 懲りただろうから
 前とは違うと思う」


「そうね」


「だから…
 もうここには来るな」


「絶対イヤ」


「翼…」



棗が頭を抱えている。


彼は今


とても困っている。



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