瞳の中の碧い海


「棗、雪だるまを作ろう!」


「…ここって
 私有地じゃないの?」


「関係ないよ!それくらい」


「やり方がわかんねぇよ…」



何年ぶりかわからない
雪だるま作り。



彼女の望みを
二人で叶えた。


喜んでくれるだろうか?



「手がしゃっこい!
    (冷たい)」


「『しゃっこい』って
     変な言葉!」



大きい雪だるまに
拾った小枝で
表情をつける。



幸せそうに笑っている。



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