瞳の中の碧い海
授業の終わりを告げる
チャイムが鳴り
私は迷惑も顧みず
ゼミ室の扉を開ける。
「棗!早く!!」
彼の手を無理矢理掴んで
教室を出ようとした
瞬間だった。
学校中の電気が
一瞬で消えた。
ドカ――――――ン!!
爆弾の落ちるような音。
そして若干の振動。
学生達が
なんだなんだと
騒いでいる。
薄暗い中
棗が私の手を強く握る。
私達の学校は
山の上にある。
「学校の避雷針に
雷が落ちた!!」
誰かがそう叫んだ。
全てが終わってしまう…