瞳の中の碧い海
入学してみて分かったけど
大学っていうのは
高校よりもずっと
のんびりペースで
時間が流れていくんだな
と思った。
特にここは
田舎の山の上の学校で
何にもないし、静かだし。
「ゼミ室でお昼食べよう」
カナちゃんに誘われて
小さな部屋に入る。
カナちゃん達は2年生から
もうゼミを受講している。
普通の学校は
3年生からだと思うから
ちょっと変わってるな
と思った。
「そりゃあ
浅木先生のゼミに入りたくて
この学校にしたんだもの」
カナちゃん達は
そう言って笑った。
こんな田舎の学校でも
この浅木先生という人は有名で
この先生の授業を受けたくて
ここに入学する人は沢山いる。