瞳の中の碧い海

シャコタン・ブルー



どういうわけか
今日初めて話した人の
車に乗せられている。


しかも


これはすごく
高級車のような気がする。


車のことはよく知らないが
普通の学生が乗り回すような
車じゃない。



仕方がないので
カナちゃんにメールを送った。


「突然具合が悪くなったので
 帰ります。ごめんなさい」


授業中にも関わらず
カナちゃんから
即効で返信が来た。


「具合悪いって、
 どうしたの?急に?」


「生理痛で…ごめん!」


「それじゃあ
 しょうがないね!了解!」


嘘を吐いた。

心が少し痛む。
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