瞳の中の碧い海



冗談だろうと思っていたら



「おーい、
 何やってんだよ。
 早く来いって!」


バスルームから
呼ぶ声がする。



恐る恐る中に入っていくと
彼はジャグジーの中で
缶ビール片手に
煙草をふかしていた。


「あんまり遅いから
 のぼせちゃうじゃん」


「そんな事言ったって…
 一緒にお風呂入るなんて
     恥ずかしいよ」


「へーえ。
  今更何言ってんだか」


不敵に笑って
煙草をバスタブの脇にある
灰皿に押し付ける。


膝の上に抱き寄せられて


キスを繰り返す。





『続き』が




始まってしまった。

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