裏表ガールも恋をする
保健室に戻ると、楓は起きていた。
しかも、異様に元気だった。
「え、結菜。授業は??」
『……はぁ。滅茶苦茶にしてきた。』
「は!?なに、え、なにしたの!?」
なんでそんな笑顔なんだよ。
『楓。無理に笑うなって。……ごめん。私のせいで。本当にごめん。』
私は、楓の顔に貼ってある大きな絆創膏を撫でながら言った。
「……結菜。違う。結菜のせいじゃないよ。前からあいつに、結菜の近くにいると…みたいな言われてたけど、それでも私は、結菜といたかったから近くにいた。その結果だもん。後悔してない。」
…知らなかった。楓がそんなこと言われてたなんて。
『……言ってよ。そーすれば、こんな風になる前に、どうにかできたかもしれないのに…。』