裏表ガールも恋をする
『ご、めんね?それは出来ないよ。私は、颯太が好きだから。』
「っち。みんな…出てきていいよ?」
紗江の言葉に周りを見ると、隠れていたらしい紗江の取り巻きやら、従うしかない可哀想な子やらが部屋いっぱいに出てきた。
私もびっくりだよー。気づかなかった。
20人くらいいる人数の多さに、驚く。
「別れろよ。」
『やだ…よ。』
その言葉に、周りから大量の女子が襲いかかってきた。
やばい……。
咄嗟にしゃがみ込むが、囲まれて腹や腰を蹴られた。
大人数に囲まれたことで、逃げ場をなくした私は、ただただ痛みに耐えていた。