裏表ガールも恋をする
『……は?』
「風間くんが、私と付き合ってくれないんだったら、結菜ちゃん傷つけちゃおっと!!」
そう言った竹宮は、ニコッと笑って俺に近づいてきた。
「ねぇ?どうする??」
俺の真ん前に立ったかと思ったら、キスされるかと思うくらい近くに顔を持ってきて、囁く。
『…お前とは、付き合わねえよ。』
静かにそうつぶやくと、竹宮はつまらなさそうに俺から遠ざかった。
「……へぇ。じゃあ、結菜ちゃんがどうなっても…『それも許さねえ。』
『……俺は、俺が結菜を守る。』
そう言って出て行った俺を見て、竹宮が密かに笑ったことは、知らなかった。