裏表ガールも恋をする
そのとき、竹宮と、その取り巻きが教室に入ってきた。
仲良さげに話す私たち4人を見て、竹宮は目を見開き、呟いた。
「……なんであんたたち、一緒に…。」
早いけど、全部終わらせるときがきたみたいだね。
私と颯太は、頷いてから竹宮の前まで行った。
「……な、なによ…。」
「…俺はもう、結菜から離れねぇ。てめえがなにをしようと、絶対離れねぇし、意地でも結菜を守る。」
………あの、颯太。裏……。
あ、の…えと……。
「あと…あんとき結菜を傷つけた落とし前つけさせてもらう……。」
焦る私をよそに、颯太は拳を硬く握り、紗江ちゃんに近づいて行った。
…え、ちょ!え!?殴るの!?!?
私は、颯太の腕を掴んだ。
それを颯太は、驚いたように見る。
『颯太、それはダメ…』
男が、女の子殴るなんて絶対しちゃダメだから。