裏表ガールも恋をする
「まぁ、あれだな。お前、全部計算かと思ってたら、無自覚なところもあったんだな。」
……俺危ねえわ。
なんてつぶやく颯太は、本当に危険だと思う。
けど、なんてゆーか。今すごく颯太に触れたい。
そう思った私は、無意識のうちに颯太に近寄って颯太の柔らかい髪を触っていた。
「なっ!!お前、話聞いてたのかよ。」
『聞いてたよー…?でも、今私、颯太の近くにいたい。』
そうつぶやくと、颯太はおとなしく座り直した。
「本当お前、危機感もてよ。」
『持ってるよ。でも、颯太には感じない。』
そう言うと、颯太は嬉しそうに笑った。
「そーかよ。」
と、つぶやいて。