裏表ガールも恋をする


「はい、完成♪」


特殊メイクをしてくれた女子によって、私はお化けに、お化けに………。

……はい?これは、お化けですか?


「やっぱ可愛いねーー!血垂れてるのに可愛いなんて、なんて理不尽!」


納得!という顔をして言うメイク担当の子達。

私は、ただの傷だらけの女の子になった。


『…うん、ありがとう。』


いろいろと、よく分からないまま私が教室を出ようとすると、今度は違う女の子に呼び止められた。


「あれ待って!この包帯、結菜ちゃんでしょ?」

「…あ!そーだそーだ!可愛かったから終わりにしちゃってた!」


あははー、と笑いながらもう1度椅子に座らされる。

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