紅 き 瞳





しばらく歩いていくと、




――――ジャリッ…




小石の音と共に、人の気配を感じた。



だけど、その影は全然見えなくてまだ遠くにいるみたい。


最近、不審者がいるって噂だから気をつけないとね。





しかし、遠くにいると思っていたその人は、意外と近くに居た。



「………!?」


街灯の弱い光に照らされているのは、綺麗な顔だちの男の子。



何故か、悲しそうな瞳で私を見ている。




―――ジャリッ…




そして、また音がしたかと思うと



その男の子は私の目の前まで迫っていた………。






< 21 / 98 >

この作品をシェア

pagetop