紅 き 瞳
痛いような……、痛くないような……。
とにかく、熱くてたまらない。
物音一つしない静かな部屋には、何かを吸う音だけがただただ響く。
何が起こっているのか、全くわからない。
体は、さっきと同じように全くいう事を聞いてくれない。
男への恐怖と、未知なる感覚に頭の中はパニック状態。
しばらくじっとしていると、少しずつ体が動くようになってきた。
熱さから逃れようと身えお捩ると
首筋に生暖かい何かが垂れてきた。