紅 き 瞳
ボンヤリとする視界の中、何かが頭の中で引っかかっている。
なんだろ……?
重要なことかどうかさえわからないそれは、ただ私の胸の中を気持ち悪くさせた。
その何かを思い出すように、見慣れない部屋をぐるりと一周見渡す。
「え…ぁ…何?あたま……痛い」
先程までどうもなかった頭の中が
ガンガンと激しく脈を打ちだし………
「――――やっ!」
突然 フラッシュバックのように、頭の中に映像が流れ込んで来た。
「──紅い…瞳」