紅 き 瞳
なんだろう?
不思議に思い、恐る恐る首筋を触ってみる。
チクッ
少し痛みが走った。
気になって辺りを触ってみたけど………
何か出来ているようでもない。
寝ている間に、虫にでも刺されちゃったのかな?
洗面所らしきところまで、よろけながらも進んでいく。
少し曇っているそれの前に立つと、顔が青白い人物がボワーっと浮かんだ。
それが自分だと気付いたのは、少し経ってからの事。
Yシャツのボタンを外して、首筋をよく見てみるが
虫に刺されたと思われる痕さえない。
しかし……よく見ると、服になにかが付着しているのに気付いた。
鏡に顔を近づけよく見てみると、血のようなものが……。
私の脳裏に、ある答えがポツリと浮かんだ。
そんな…まさか。
ありえない…………。
そう思うことしか出来ない答え。
とにかく、もう一度あの男に会って聞かなきゃ…。