紅 き 瞳
「シル、久しぶりだな」
「よ〜、やっぱリョウじゃん。本当、久しぶりだなー…。元気だったかぁ?」
黒いシーツは、シルの銀髪をよりいっそう際立たせる。
シルは少しあった距離をすぐに埋めると、大きな手で俺の背中を激しく叩いた。
こういう所も、何もかも変わってない。
昔のままだ。
「あぁ…、シルも相変わらずだな」
「おうっ!……ところでお前、こんな所でダラダラしてていいのかよ」
シルのテンションが高いのはいつもの事だが、今日はいつも異常な気がする。
そんな大切な用事が入ってたか?
「シルの誕生日……とか?」
「ブッブー……、リョウちゃんハズレだよ〜」