紅 き 瞳





「今日はさぁ、バンパイアたちが集まる日だぞ?」



―――――???


呆れたようにそう呟かれた言葉に、俺の頭の中は完全に止まった。




「なんだ……それ。俺、聞いてないぞ」





そんなの、俺の耳には一切届いていない。


どういう事だ?





「そうだっ…お前今、あんま家に帰ってないだろ?

だからだよ。

俺ん所にな、2日前ぐらいにハガキが届いたんだ。

それに書いてたんだよ」




1人で納得したように頷くシル。



ハガキ……か。



そんなの来てたっけな……。




「なぁ、リョウ…今日は全員絶対参加らしいぞ?だから、お前も早く用意しろよ」




そう言うと、シルは去って行った。








……俺も早く用意しないとな。






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