紅 き 瞳






そんな沈黙のなか、さっきのことがふに落ちない俺は、口を開いた。






「おい、ナオ。理由とやらを説明してもらおうか」



怒らない保障なんてない。


だけど、気になるもんは気になるんだ。


直を睨むようにしてジッと見た。



そうすれば直もちょっとは怯むかと思ったのだが、無理らしい。




その証拠に、

直の表情は一ミリたりとも変わってはいないから。










< 74 / 98 >

この作品をシェア

pagetop