紅 き 瞳





「親父に会う前に、リラに会いたい」



俺は、なんでも親父に従ってきた。



そんな生活が嫌だったから、人間界にまで逃げたのに……。



それでも俺は、親父から離れる事が出来ないんだ。



それは、



「レイさまのお許しがなければ………」



親父の策略のせいだ。




親父は、俺がリラを誰よりも、一番大切に思っている事は知っている。



だから……俺を繋ぎとめておくために、リラを使ったんだ。








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