友影
あっという間の昼休み。

花園女子高等学校には食堂がない。だけど購買に売ってある品物は豊富だ。
したがって、生徒は教室で食べるか庭で食べるかのどちらかだ。

「あーやっとお昼だ」

教室の一角に集まって弁当を食べるメンバーは、私、桜、楓、桃、林の5人だ。

「今日はたいして授業なかったから、つまんなかったな」

そうぼやいたのは、桃だった。

「えー、私は授業ない方がいいなー」

桃のぼやきに対し、楓は悠長なことを言う。

「3年生でその発言は危険よ」

桜が相変わらず厳しい口調で楓に言った。

「えーいいじゃん。あ、桜の卵焼きちょーだい」

「まったく、楓は・・・」



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