友影
放課後。
帰るメンバーは決まって4人。私、桜、楓と、もうひとり。

掃除当番に割り当てられている桜と楓を廊下で待っていると、

「よぉーッス!」

後ろから元気な掛け声と共に、背中をバシッと叩かれた。

「いたあッ!?」

振りかえると椿がニヤニヤしながら私を見ていた。

「ちょっと椿!急に叩かないでよ、びっくりしたじゃん!

「あっはは、ごめん」

ケラケラ笑いながら謝る椿。
ボーイッシュなショートヘアーで、口調も男っぽい。一人称が「俺」で、男勝りなとこがある。スカートではなく、ズボンをはいたら、それはもう完璧に少年にしか見えない。

「なあ、桜は?掃除?」

「うん」

椿と桜は小学校からの親友だ。お互いを信頼している関係は、正直羨ましい。
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