友影
「桜はさぁ、進学?それとも就職?」

お昼休み。いつもの5人で昼食を食べているとき、わたしは桜に尋ねた。

「私?私はね、進学よ。大学に行こうと思ってるの」


「マジで!桜頭いいもんねー。」

「はいはーい、私も進学でーす!」

桃がメロンパンを高くつきあげなから言った。

「楓は?」

楓に話を降ったが、楓は、

「・・・えっ?」

どうやら話を聞いてなかったようだ。

「だーかーらー、進学か就職のどっちって話だよ」

「えーと、うーん。まだわかんないや」

「ま、三年生になったばかりだしね。これから決めていけばいいわよ」

桜はそう言うと、卵焼きを口に運んだ。

「これからゼミもあるし、のんびりしていられないね」

ゼミとは、先生たちの粋な計らいによる7時間目の授業のことだ。三年生の進路のために徹底的な受験対策と言ってもいい。無論、三年生は強制参加だ。就職と進学に別れ、それぞれ苦手な科目や得意な科目を選択し、ゼミを受ける。
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