ー 遥彼方 ー 新選組と共に……





  土方「悪ぃな……遊女って言っちまって」 

   君菊「もう慣れてるわ…気にせんで」

  土方「あいつと気が合うのか?」

   君菊「うちは遥好き。着替えたとき、うちを抱き締めたんよ……仕事辛くないん?って………。たまに呑みに来てくれるって…そうすればその日は誰からも抱かれなくて済むやん?って言うんよ………泣きそうになったわぁ」

   土方「……………………………………

       あいつらしいな………」

   君菊「あの子は凄いね……」

   土方「組を代えちまう力もあるし幕府に啖呵切るし、坂本や桂をも引き込む。家事も何でもやる。で、あの身体にあの顔。欠点は女らしさがない。口が悪い。行儀が悪い。寝相が悪い」

   君菊「本当に好いとるんやね~~」

   土方「あぁ。俺だけの物にしたい。

         餓鬼作って…な…」 
    
   君菊「御馳走様。遥遅くない?」

   土方「っっっ!!! 見てくる!」

   土方が走って厠へ向かうが遥はいない

   土方「くそっ!はる…名前は不味いな

       清少納言っっっ!!!」

   
    ……………………………………
   
   
   
    「大人しくしとけよ?」 
       
    遥「幕府か?」

  幕府「お前を連れて帰れば上様は喜ぶ」

   遥「王政復古」

  幕府「黙れ。また幕府は盛り返す!」

   遥「ないよ」

  幕府「お前になにが分かる!!!」

   遥「あのさ、刀仕舞いなよ…」

  幕府「逃げるだろう」

   遥「そりゃ隙をついて逃げますとも」

  幕府「だから………」

   遥「じゃ、何で御所に行かないの?」

  幕府「新選組がうろついてる」

   遥「……………………………………」

  幕府「上様に渡す前に毒味しないといけないしな…………」

   遥「私が新選組って知ってんの?」

  幕府「お前馬鹿か?知らないでお前を捕まえて何になる」

   遥「馬鹿はお前だろ……新選組が彷徨いてるのは私を探してるからだろう……」

  幕府「じゃあさっさと頂くか……」

  遥「はぁ~~~~。幕府はいつもそう」   
 幕府の気持ち悪いおっさんに組み敷かれた




< 345 / 411 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop