ー 遥彼方 ー 新選組と共に……
土方「悪ぃな……遊女って言っちまって」
君菊「もう慣れてるわ…気にせんで」
土方「あいつと気が合うのか?」
君菊「うちは遥好き。着替えたとき、うちを抱き締めたんよ……仕事辛くないん?って………。たまに呑みに来てくれるって…そうすればその日は誰からも抱かれなくて済むやん?って言うんよ………泣きそうになったわぁ」
土方「……………………………………
あいつらしいな………」
君菊「あの子は凄いね……」
土方「組を代えちまう力もあるし幕府に啖呵切るし、坂本や桂をも引き込む。家事も何でもやる。で、あの身体にあの顔。欠点は女らしさがない。口が悪い。行儀が悪い。寝相が悪い」
君菊「本当に好いとるんやね~~」
土方「あぁ。俺だけの物にしたい。
餓鬼作って…な…」
君菊「御馳走様。遥遅くない?」
土方「っっっ!!! 見てくる!」
土方が走って厠へ向かうが遥はいない
土方「くそっ!はる…名前は不味いな
清少納言っっっ!!!」
……………………………………
「大人しくしとけよ?」
遥「幕府か?」
幕府「お前を連れて帰れば上様は喜ぶ」
遥「王政復古」
幕府「黙れ。また幕府は盛り返す!」
遥「ないよ」
幕府「お前になにが分かる!!!」
遥「あのさ、刀仕舞いなよ…」
幕府「逃げるだろう」
遥「そりゃ隙をついて逃げますとも」
幕府「だから………」
遥「じゃ、何で御所に行かないの?」
幕府「新選組がうろついてる」
遥「……………………………………」
幕府「上様に渡す前に毒味しないといけないしな…………」
遥「私が新選組って知ってんの?」
幕府「お前馬鹿か?知らないでお前を捕まえて何になる」
遥「馬鹿はお前だろ……新選組が彷徨いてるのは私を探してるからだろう……」
幕府「じゃあさっさと頂くか……」
遥「はぁ~~~~。幕府はいつもそう」
幕府の気持ち悪いおっさんに組み敷かれた