ー 遥彼方 ー 新選組と共に……
遥「山南さん。遥です」
山南「どうぞ」
遥「お茶です」
山南「ありがとうございます
座ってください…で?どうしました?」
遥「文を書いて欲しいんです」
山南「文……ですか? どなたに……」
遥「慶喜です」
山南「……………………………………
理由だけは伺いましょう」
遥「話がしたいんです」
山南「戊辰戦争の事についてですね?」
遥「はい。もし、薩摩が動いても決して動かないで欲しいと………」
山南「それは……幕府にとって不利な条件ですよ?納得するはずがありません」
遥「戊辰戦争で、皆が死んでしまいます」
山南「幕府軍にいたら……の話です」
遥「分かってますが……新政府軍も大きな打撃を受けます」
山南「我々も死ぬと?」
遥「新撰組は特効部隊ですので……死ぬ確率は高いです」
山南「文は出せません」
遥「山南さんっっっ!!!」
山南「遥……土方君と祝言を挙げなさい」
遥「え?」
山南「彼の死を恐れては何も出来ない
前に進みなさい……」
遥「出来ません。私は新撰組にいたいんです」
山南「祝言挙げても子が授かるまでは働けるでしょう」
遥「……………………………………
私は武士の妻になる器の大きさはありません」
山南「彼もあなたの死を恐れてる
恐れは人を弱くします」
遥「……………………………………
私は……必要ありませんか?」
山南「必要ですよ。だから子が授かるまでは働けば良い」
遥「……………………………………
土方と話してみます」
山南「それが良いですね」
遥「彼の機嫌が良いときに……」
山南「ふふ。そうですね………
卵焼きと沢庵を出しておきなさい」
遥「ふふふ。 はい。 失礼します」
……………………………………
しかし……どう切り出せば……
逆プロポーズは嫌だし……取り敢えず、
考えなきゃなぁ~~~