ー 遥彼方 ー 新選組と共に……
慶喜「戦が始まれば敵だな」
土方「あなたの一言で日本は纏まる」
慶喜「そんな簡単じゃない」
家臣「幕府は長かったんだ。色んなしがらみがある」
土方「遥が言っていました。
慶喜公が将軍になった際、盛り返したあなたを家康の様だと……。慶喜公は今必死に頑張っているんだと…………」
慶喜「敵の味方か?」
土方「始めから遥は幕府や長州には興味なかった。遥はいつでも日本という大きな視野で見ていました。 だからアナタの努力も陰ながら応援していた。幕府が裏切らなければ……今でもあなたの下で刀や銃を振り回していたと思います」
家臣「……………………………………
申し訳ございません」
慶喜「痛い事をしてくれた…」
家臣一同慶喜に土下座
土方「戦は避けたい………」
慶喜「そうだな」
家臣「しかし…………」
慶喜「お前等がいつも好き勝手に動くから招いた事だろう……………」
家臣「……………………………………」
土方「無条件降伏を…………」
家臣「っっっ!!!何を言うかっ!」
スパンッ! スパンッ!
遥「お待たせ。じゃ、見て下さい」
……………………………………
遥「これから起こる戦の一つです」
慶喜「お前……死んでるのか……」
遥「はい。私の時代に帰ることはできないし、何故此処に来たのかも分からない」
慶喜「やはりお前は脅威だな」
遥「もし戦になってしまったら…
江戸まで絶対に持ち越さないで
大阪で慶喜が戦況を判断して!
今度こそ部下を鎮静させて!
先の清との戦には必ず幕府軍も必要になる。 幕府と言う名はなくなるけど…女や農民に戦をさせるよりは良いでしょ……
家臣も、自分の立場や地位を考えるより、日本を考えて下さい…………」
家臣「小娘がっっっ!!!」
遥「あなたの妻や娘、孫が敵国の男に犯され子を産まされても……仕方ないと言えますか? 自分の地位のために全てを捨てられますか? 此からの戦は女も苦しみます。
赤子すら殺されますから……」
慶喜「惨い……………………」
遥「攻める戦は報復に来る。だから日本は守る戦に徹底しないといけません。
日本は島国です。敵を多く作ると攻められたら終わりです
同盟国を作り、いざと言うときに助け合う方が得策です。因みに……私の時代ではそうです」