あなたが好きで…
2
制服に着替えて、リビングに顔を出す。
もともと化粧や身なりなどはあまり積極的に手を加えない澪にとって、朝の準備はそれほど時間のかかる作業ではなかった。
広いリビングに目を滑らせる。3人がけのテーブルに朝食の準備はされていたが、部屋のどこにも両親の姿はない。
澪は何時もの事と、冷めたトーストに手を伸ばした。
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