無口でクールな先輩の彼女

徹side

…ウソ…だろ?

目の前でアイツが倒れていくのが分かる。

俺は考えるよりも先に、体が動いた。


「キャーーーー!」

と大きな悲鳴があがる中、御影の元に駆け寄って行った。


頭からすごい量の血が出ている。


「救急車!早く呼べ!」

誰よりもデカい声で叫んだ。


一斉にシーン…と静まり返る体育館。


「何をモタモタしてる!さっさと呼べ!」

俺は怒りを含んだ声でさっきよりも大きく叫んだ。


「御影さんね。倒れた子。ちょっとそこ通して?」


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