ある少女は孤独だった
少女はなぜ、罵声を浴びてまでゴミを漁るんだろうか。
そして、なぜあんなビニールシートの隙間なんかに…?
そんなことを考えながら、フと顔を上げると、そこは昨日きた砂浜だった。
私は少女のことが気になりすぎて、無意識にここまで来てしまっていたのだった。
キラキラと光る朝日に見とれていると、
私の目に、ある光景が入り込んできた。
砂浜に転がる、太い木の幹に腰掛け
白い肌、丈の長いワンピースをきたあの少女の姿。
少女のふわふわとした髪は、海の柔らかく優しい潮風に当たりながら、しなやかになびいていた。
しばらく私はその神秘的な光景に見とれていた。