時刻んだ愛は消えていなかった
10年以上前の約束
高校3年生の夏休みが終わり、今日から授業がはじまる。
「凪弥、おはよう」
僕の名前は瀬野文凪弥、そして今挨拶してきたのは、今のところ小学校からずっと同じクラスをやってきた雪村薫。
今日は転校生がくるみたいだ。
そのせいか、教室が少し騒がしい。
先生が、教室に入ってくるなり生徒たちが。
「今日の転校生は女子ですかー?それとも男子ですかー?」
皆同じようなことしか聞かない。
「さぁーな」
それにたいして先生は笑いながら答える。