ひまわり
あぁ…私の敵が現れた…。
そいつはまばゆい光を放ち
わたしの肌をみるみるうちに黒くさせる
夏の大魔王。
このド田舎は比較的冷涼な土地だが
わたしはどうも夏が苦手だ。
「あ゛ーーーゔーーあ゛づい゛ーー」
本日五度目の唸り声に
わたしの友達である奈々はため息をついた。
「たしかにあ゛づい゛ね〜うんうんわかるよ君の気持ち。でもそんな妖怪みたいな声を出さないでくれたまへ」
妖怪…!?!?
「ひどい!!ハゲのばかあああ」
わたしがポカポカと奈々の頭を叩くと、その腕を誰かに掴まれた。