ひまわり



あぁ…私の敵が現れた…。

そいつはまばゆい光を放ち
わたしの肌をみるみるうちに黒くさせる
夏の大魔王。

このド田舎は比較的冷涼な土地だが
わたしはどうも夏が苦手だ。


「あ゛ーーーゔーーあ゛づい゛ーー」

本日五度目の唸り声に
わたしの友達である奈々はため息をついた。

「たしかにあ゛づい゛ね〜うんうんわかるよ君の気持ち。でもそんな妖怪みたいな声を出さないでくれたまへ」



妖怪…!?!?

「ひどい!!ハゲのばかあああ」


わたしがポカポカと奈々の頭を叩くと、その腕を誰かに掴まれた。



< 3 / 8 >

この作品をシェア

pagetop