ルッキング・フォー・ラブ ☆リアル・ファミリー☆
( 病院の一室 )
 
 真っ暗闇に少しずつ光がさし

幸弘の視界がだんだん広がって来る。

見下ろすみんなの顔が見える。

「・・・生きてるのか・・・俺?・・・」

幸が幸弘の手を握って話す。

「車の上だったから助かったって。

地面ならダメだったって。」

由香が涙を拭きながらつぶやく。

「もう、心配したじゃない・・・」

親士と武司もずっと見守っていた。

「完全に死んだと思ったぜ。」

「俺も!」

そこで頭に包帯、顔にバンソウコウの弘が

幸弘に話かけた。

「・・・早く治して、

またウインド・サーフィン教えてくれよ。

親父・・・」

一同ハッとして弘を見る。

幸がつぶやく。

「弘、今『親父』って・・・」

「なっ、頼むよ。親父。」

「あぁ・・・いいよ・・・」

幸弘は微笑みながら目を閉じる。

みんなも顔を見合せて笑い合う。

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