蓮見さんと100の事象
どんどん蓮見の顔が近づいてくる
後少しで鼻が触れ合いそうな距離
「蓮見さん」
不意に蓮見の腕が引かれ
神宮寺の目の前から消えた
「瀬良先生…?」
腕を引いたのは瀬良で
蓮見は今、彼の腕の中にいた
自分の腕にすっぽりとおさまる
蓮見を愛しく思った
あと少しだったのに、と
瀬良を睨む神宮寺
普段、顔の変化が一切ない神宮寺の
新たな一面をみて面白がる瀬良
状況が掴めていないのは
蓮見だけだ
「蓮見、あったかいね」
蓮見を抱きしめる腕に
先ほどより力を込める
神宮寺に見せつけるように