男子1人のシェアハウス2


水を怖がっていた私に凉ちゃんは優しく手を出してくれたっけ。


「水は怖くないって唱えるんだよ。」


「水は怖くない、水は怖くない。」


ずっと言っていたら自然と水が怖くなくなった。


凉ちゃんが手を離しても怖くなかった。

「ほら!」


バシャンと勢いよく体にかかった水。


凉ちゃんを見ると水を叩きながら笑っていた。


「凉ちゃーんやったな!!」


凉ちゃんめがけて水をかけた。


「凉ちゃんトイレ行ってくる!」


私は走ってトイレに向かった。
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