いつも近くに
涼は一人で歩いている所だった。

私は、涼を止めるために、後ろからだきついた。


「えっ、沙羅ちゃん…!?」

「行っちゃやだ。我が儘だって分かってるけど……私、涼が好きだって気付いたから。」

「えっと、何を言って……」

「あっ、ごめん…」


説明も無しにいきなり言いたいことだけを言ったから、涼には何を言ってるのか伝わって無かった。

私は、慌てて抱きしめたままだった腕を離す。


「わ、私、その…涼が告白されるって聞いて……」

「それで、走って来てくれたの?」

「うん…」

私は、涼の言葉にうなづく。
なかなか次の言葉が出てこなかった。
告白するのって、こんなに緊張するものなんだ……


「あのね、彼女がいるって知ってるけど…私は、涼が好きなの。」


私は、下を向いて返事を待つ。


「あのさ……」
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