いつも近くに
「そういえば、涼って彼女作んないの?」

「えっ?なんで?」

晩御飯を食べ終わって、私の部屋でゆっくりしてる時だった。

ふと、今日、由香が言ってたことが気になったから聞いてみる。

「だって、モテるって聞いたから。」

「俺の好きなのは、沙羅ちゃんなんだよ?他の子に興味なんてない。」


そう真剣に言われて少しドキッとした。
だって、涼の真剣な顔初めて見た・・・。

いつもは、子犬みたいなのに。


「な、なに言ってるの…冗談はやめて。」

「俺は、本気だよ?」

「本気って……涼は、私にとって弟みたいなもんだもん。」


ただの家族でしかない。
――…っと思っていると、涼に押し倒された。


「ちょっ、な、何??」

「俺は、沙羅を姉なんて思ったことはない。」

「っ…んんっ!っんっふっ…」


そういい、涼は噛み付くようにキスをしてくる。
何でこんなこと……。


「やだっ…やめて。」

私は、涼を突き飛ばす。
なんか、涼が知らない男の人みたいで……
怖くて泣いてた。


「ごめん……」

「あやまるなら、最初からしないでよっ……」

「――っ、今まで、迷惑かけてごめんね…。」


涼は、その言葉を残して部屋から出て行った。


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