誘惑上等!
「好きだよ、理沙ちゃん。愛してる」
もとより会話をする余裕もなさそうなのが分かっていながら、「理沙ちゃんは?言ってくれないとわかんないんだけど」と理沙の体を丁寧に愛しながら言葉をねだった。
「ねえ。なんで答えてくんねーんだよ。理沙ちゃんは処女失くしたかったから、そのために俺を使ってみただけなの?」
理沙は荒く息をして半開きになったままの唇で、そんなわけない、と言って首を左右に振る。白いシーツの上に色っぽく散った彼女の黒髪を撫でながら、さらに追い討ちをかける。
「でもさっき、言ってたじゃん。処女なんか簡単にくれてやるってさ。他の男にもそういうこと言えるの?」
蒸し返すと、息も絶え絶えになりながらも理沙は「ちがっ…」と否定してくる。
「わたし……だって、……そんなこと、後悔しないって思える相手にしか、…言えないよ……」
それってつまりどういう意味?と耳元で囁きながら、そのきれいな耳たぶに舌を這わせると、理沙は大きく体をくねらせながらまるで降参とでもいうようにその言葉を口にした。
「……大悟が好きだよ……」
両手で顔を覆いながら言った。
「……好きだから……大悟なら、絶対後悔しないから……だからわたし………」
今までも理沙が好きだと言ってくれることはあった。でもいつも感情を込めずに、「この番組好き」とテレビを見ながら言うのと変わらないテンションでさらりと言うから物足りなかった。
だから理沙を組み敷いて、追い詰めて追い詰めてその挙句に言わせた「好き」に熱くなってしまう。
「ほんとに?」
「……やっ……ほんとに…っ……好きだってば……っ!!」
さらに責め続けると理沙が背中を大きく反らし、泣きながら叫んできた。「大好きだよっ」という悲鳴のような声の、その必死さがたまらない。
「……理沙ちゃん、まじ最高……ッ」