2番目に好きな人との結婚
* 最終章 *
眠り
「永護〜!行ったぞ!…キック!」
「…ック!!やった〜! パパ、見た?」
「見た 見た! 上手いぞ!」
遠くに 小さい体で 必死にサッカーボールを追いかける 永護の姿と、楽しそうに永護に教える 洸太君の姿を見つける。
少し 歩くスピードをあげて 2人の側に行き、声をかけた。
「永護〜! 洸太君〜! 」
「あ! ハルおじちゃん!ハルおじちゃんだ〜! わ〜い!」
俺を見つけて 駆け寄り 抱きつくところが 澪そっくりで 口元がほころぶ。
「ハルさん。久しぶりです。今 永護とサッカーしてたんですよ。」
「ああ、遠くから見えてた。どんどん パパそっくりになるな。この垂れ目…
永護、うまくなったな!…おじちゃん ここで見てるから 練習して来い!」
元気よく 「うん!」と頷きボールを追いかける永護…
「洸太君…澪は? 」
「いえ…今日は…」
「そうか…もう4年になるのにな…すまん…今日だけは…許してやってくれ」
「…わかってます。…今日は 和也君の…命日ですからね…」