2番目に好きな人との結婚
澪の目から…一筋の涙が流れた。
「和也…守れって…いっつも…守れって
和也…この子にキスばっかりして…」
その時の事を思い出しているのか…大粒の涙を流しながら しっかりとお腹を抱き締めている…
俺は澪に聞いた…和也君が どう この子を愛していたか…
「和也君は 何を言っていたの?…この子に。たくさん話してた?」
澪は ゆっくり…ゆっくりと ひとつずつ
大切に 話し始めた…
「サッカー…教えるって」 「うん」
「海…行くって」 「うん」
「訓練…一緒に見に来いって」 「うん」
「絵本は 俺が読むって…」 「うん」
「3人で いっぱいドライブするって」
「うん」
「産まれる時は…立ち会うからって…待ってろって…待ってろって…俺 帰ってくるの…待ってろって…もうすぐ 産まれるのに…和也 帰ってこない…」
…声をあげて 澪は泣き出した。
たぶん 和也君が もう帰ってこない事を…受け入れて…