雪と、きみと。



「おかえり。今日も朝から熱いねえ!」


教室に戻ってきた私に、友達の唯は言った。



「いいなぁ。私も春斗くんみたいな彼氏ほしいよ」


今度は唯の隣にいた菜々が言う。

二人とも、仲のよい友達だ。



「そう、かな?」


「そうだよ!いつも雪音に対して優しくてさ!」





…違う、違うんだよ。


春斗が優しくしてるのは私じゃない。

春斗の彼女も、私なんかじゃない。


全部、全部…




< 3 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop