雪と、きみと。



私は春斗が歩きだしてから家に入った。


重い足取りで、自分の部屋まで歩く。



「あら、愛花おかえり。愛花の好きなアップルティーをちょうど淹れたとこよ」


私のただいまの言葉に対して母は言った。


私は小さくいらない、と返して自分の部屋に入った。



そして制服のままベッドに倒れこんだ。






明日で、3年経つ。



愛花が、この世から消えてから。





…私が、愛花という存在になってから。







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